より引用
緑のカーテン 今年は多彩
メロンやヘチマ、キュウリも
昨夏、サカタのタネが栽培したミニメロンの「ころたん」
種苗メーカー「サカタのタネ」(横浜市)が直営する園芸店「ガーデンセンター横浜」では4月下旬から、緑のカーテンコーナーを作り、苗や種を販売している。
人気なのは、今年から本格的な販売を始めたミニメロンの新品種「ころたん」。葉は大ぶりで緑のカーテンに向いている。1キロ・グラム程度ある通常のメロンと比べ、実は小ぶりで300~500グラム。ネットなどの負担になりにくいという。甘く、果肉は厚い。
「サカタのタネ」広報宣伝部長の清水俊英さんは「『緑のカーテンを今年も作りたいが、ゴーヤ以外の植物はないの』と聞かれることが増えました」と話す。コーナーには、ヘチマやヒョウタン、キュウリなども目立つように並ぶ。
清水さんのお薦めはマメ類。シカクマメは青い花が美しく、実はもちろん根も食べられる。つる性のインゲンマメなどでもいいという。
切れ込みが深い葉がよく茂るルコウソウ。つる性で、星形の小さな花を付ける=タキイ種苗提供
サントリーフラワーズ(東京)でもヒルガオ科の植物「テラスライム」などの緑のカーテンに向いた苗を販売。このほか、実が10センチと小ぶりだが、葉の育ちが早い新品種「エコゴーヤ」にも力を入れる。「緑のカーテンは定着し、新しい品種が求められています」という。
NPO法人「緑のカーテン応援団」(東京)理事の菊本るり子さんに、一般家庭でできるプランターなどを使った緑のカーテン作りのコツについて聞いた。
〈1〉たくさん葉を付けるので栄養豊かな土が大事。初心者は新しい園芸土を使うのが無難〈2〉昨年使った土を使う場合は新たな培養土や腐葉土などを混ぜ込 む〈3〉連作障害を防ぐため、同じ科の植物は育てない(ウリ科のゴーヤを育てた土ならヒルガオ科のアサガオを育てる)――といった点がポイントだ。
「ゴーヤが人気なのは病害虫に強く、初心者でも育てやすいから。すべてを新たな品種にするより、ゴーヤなど育てやすい植物と併せて栽培してはどうでしょう。全滅するといった失敗は少なくなります」と菊本さんは話す。
(2012年5月11日 読売新聞)
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